整骨院ONLINE相談

睡眠・栄養・運動で健康な身体をつくる

柔整師が解説/【陸王】茂木(竹内涼真)の怪我について

f:id:fukuokacafe:20171225165625j:image

 

池井戸潤原作の日曜劇場ドラマ。

 

半沢直樹、下町ロケットそして今回の陸王。

 

どれも話題性があり面白く、ついつい観てしまいます。

 

 

さて今回の陸王によく出てくる言葉として、

 

半腱様筋(はんけんようきん)損傷ミッドフッド着地走法があります。

 

視聴者も半腱様筋?ミッドフット着地?

 

と疑問を持ち、実際に質問されることが多かったので

 

今回は、柔整師の視点から

 

半腱様筋損傷とはどんな怪我なのか、そしてミッドフット着地走法とは何なのかについてお伝えしていきます。

 

 

なぜ茂木選手(竹内涼真)が半腱様筋を怪我したのか?(ネタバレ)

 豊橋国際マラソンにて、トップを走るケニアの選手に必死に食いついていく茂木(竹内涼真)と毛塚(佐野岳)。

 

40㎞地点過ぎると、茂木(竹内涼真)がラストスパートをかけ毛塚とケニアの選手を引き離しトップになります。

 

その時、ブチッという音とともに転びます。

 

コースに這いつくばった茂木(竹内涼真)は足を引きずりながらも完走を目指しますが途中棄権します。

 

茂木(竹内涼真)の怪我は、半腱様筋損傷

 

ランニングフォームが原因となります。

 

特にランニングフォームの足の着き方に問題があり

 

このフォームのまま走り続けるとまたいつ怪我してもおかしくないため、新しいフォームに改善しようと試みます。

 

怪我をするまでは、靴底が分厚いランニングシューズを履いており踵から着く走り方で怪我をしてしまいました。


踵から着く走り方は、踵を着いた際に足がまっすぐ伸びた状態になっているため、

 

一旦ブレーキがかかってしまい足にかなりの負担がかかる走り方です。

 

怪我をしてからは、再発防止のため靴底が薄い陸王を履くことで足の裏全体で着く走り方ミッドフット着地走法にフォームを改善していきます。

 

ミッドフット着地走法については後で解説します。

 

半腱様筋とはどこの筋肉なのか?

 

 f:id:fukuokacafe:20171225165740p:imagef:id:fukuokacafe:20171225165750p:imagef:id:fukuokacafe:20171225165829p:image

 

半膜様筋とは、太ももの裏の内側にある筋肉です。

 

太ももの裏の筋肉には、大腿二頭筋半腱様筋半膜様筋の3つの筋肉があり、この3つの筋肉を合わせてハムストリングスといいます。

 

 f:id:fukuokacafe:20171225165836p:image

 

主なはたらきとしては、

 

膝を曲げる
股関節を後ろに反らす

 

この2つの動きに大きく関与しています。

 

半腱様筋損傷とは?

半腱様筋損傷とは、筋肉の損傷のことなので一般的には肉離れと言われることが多いです。


臨床現場でも、半腱様筋の肉離れと言うよりは大きくまとめてハムストの肉離れと言ったりします。

 

肉離れは、スポーツ時に起こる怪我でハムストリングス太ももの前ふくらはぎ内転筋に起こりやすいです。

 

肉離れを起こしやすい原因としては、


筋肉が伸びきっている時に急激に収縮させることで起こります。


筋肉が急な動きに耐えられず切れてしまいます。

 

筋肉がすでに疲労した状態で瞬間的に大きな負荷がかかった時や

予想外の動きに対して筋肉が伸びきってしまった時に起こしやすいです。

 

主な原因


使い過ぎ(オーバーユース)


筋肉の柔軟性低下(ストレッチ不足)


筋力のアンバランス(太ももの前と後ろの筋肉のバランス)


フォームが悪い(スポーツでの悪いフォーム)


過去に肉離れをしたことがある(再発)

 

再発しやすい理由は、


筋損傷を起こすことで、痛めた筋肉が硬くなったりシコリを残したりします。

 

すると、筋肉の柔軟性が悪くなり同じ箇所に負荷がかかると再び切れやすくなります。

 

よく輪ゴムに例えたりします。

 

新しい輪ゴムは、伸び縮みしやすく弾力があります。


一方古くなった輪ゴムは、伸び縮みしにくくなり硬くなり何度か使ってると切れてしまいます。


これと同じことが筋肉で起こるため肉離れは、再発しやすいと言われています。

 

肉離れの分類

 

 I型(軽症)出血所見のみが認められる

 

Ⅱ型(中等症)筋腱移行部、特に腱膜の損傷が認められる

 

Ⅲ型(重症)筋腱付着部の損傷が認められる

 

MRIの結果から判断されⅠ型とⅡ型は保存療法、Ⅲ型は手術となることがあります。

 

肉離れに対する治療

基本的な治療は、RICE処置です。

 

RICE処置とは、

 

R:安静

I:アイシング

C:圧迫

E:挙上

 

の頭文字からくるものです。

 

肉離れの痛みは、このRICE処置で引きますが再発する可能性が高いので治療では、再発防止の治療も行います。

 

①使い過ぎ(オーバーユース)を見直すこと

 

②筋肉の柔軟性低下(ストレッチ不足)に対して筋肉をゆるめたり、ストレッチを徹底することそして筋肉の動きを良くすること

 

③筋力のアンバランス(太ももの前と後ろの筋肉のバランス)


太ももの前と後ろの筋肉は、拮抗筋と言って前の筋肉が縮んでいるとき後ろの筋肉は緩んでいます。反対のときも一緒です。


この片方だけが筋力が強いとバランスが崩れ負荷がかかり痛めてしまいます。

 

なのでバランスを整えるため筋力トレーニングを行います。

 

④フォームが悪い(スポーツでの悪いフォーム)


そのスポーツに合った正しいフォームの確認、修正を繰り返し身体に負担のかからないようにすること

 

臨床経験

肉離れに対して行っていた治療で1番効果的だったものは、


包帯での圧迫固定です。


マッサージ、ストレッチ、電気と比べても治る経過が良くそして治るスピードが早いです。

 

整骨院では電気治療が一般的ですが、肉離れに対しては、超音波を使います。

 

なので私が肉離れの治療をする場合、

 

超音波を当てて、安静アイシング圧迫固定を徹底します。


そして、内出血の具合や圧痛、動作時痛などの経過をみつつ手技を入れたり包帯からテーピングに変えたりします。


動かして痛みが引いてきたらウォーキングからジョギング、ランニングという風に運動してもらい2週間ぐらいを目安に様子をみます。

 

肉離れで1番厄介なのは、恐怖心が残ることです。


怪我をして、痛みを身体が覚えてしまっている場合、


痛みが治って動かしても痛くない状態でも

 

運動すると怪我をしたときのことを身体が思い出しぎこちない身体の使い方になります。


これが続くとバランスが崩れ負荷がかかり再発してしまいます。


痛みだけでなく、恐怖心も取り除くということも大切です。

 

ミッドフット着地走法とは何なの?

ランニングの着地の仕方には3つの方法があります。

 

・ヒールストライク走法


・ミッドフット走法


・フォアフット走法

 

それぞれにメリットとデメリットがあるので紹介します。

 

ヒールストライク走法

ヒールストライクとは、かかとからの着地のことです。


日本人ランナーに最も多い走り方で日本人向けのランニングシューズでは、踵に厚いクッションを入れているシューズが多いです。

 

メリット


フォームに意識せず自然と走ることができる。


ふくらはぎやアキレス腱への負担が少ない。


まだ筋肉や腱がしっかり発達していない子どもや学生には、筋肉や腱に負担をかけにくくおすすめです。

 

デメリット


かかとから着地する際に足がまっすぐ伸びた状態で着地するため、衝撃が加わりやすく足に負担がかかる。


かかとから着地することによってブレーキがかかってしまう。


かかとから着地してつま先で地面を蹴り出すまで、地面との接地時間が長くなる。

 

ミッドフット着地走法

ミッドフットは、足のかかとから着地するのではなく、足の裏全体で着地する方法です。


怪我などで足を痛めたランナーがフォーム改善でミッドフット走法を取り入れることが多い。

 

メリット


最大の利点は、足への負担の軽減です。


この走法は、怪我の予防再発防止に繋がります。


また、着地の際に足が曲がった状態で着地するので、衝撃を分散させやすいです。

 

着地時にブレーキがかかりにくく、足の裏全体で着地するのでロスなく走ることができる。

 

デメリット


膝や太ももへの負担は軽減するが、ふくらはぎとアキレス腱への負担は大きくなります。

 

ミッドフット着地走法を習得するのに、時間がかかること。


意識せず長い距離この走法で走れるようになるまでかなりの練習が必要です。


どうしてもランニングシューズは、踵部分がクッションで分厚いため踵から着地してしまいます。


対処としては、まずは裸足で練習する。


ランニングシューズの厚底を薄くする。


踵部分のクッションは、シューズの靴底を分厚くするのではなくインソールで中に入れ靴底を薄くする。

 

フォアフット走法

フォアフットは、つま先から着地する方法です。

 

アキレス腱が長くて丈夫な特性を持つアフリカの選手にとって理想的な走法で、
足の腱(バネ)を利用して走るという特徴があります。

 

メリット


ロスが少なく効率よく速く走れる。


ブレーキがかかることが少なく衝撃も分散しやすい。

 

デメリット


最大の難点は、習得が難しいのと日本人向きではないということ。


アフリカの選手は、重心がつま先側にありアキレス腱が長くて丈夫という特徴があります。

 

それに比べて日本人は、

 

重心がかかと側にありアキレス腱が短いので

 

日本人がフォアフット走法を行うとアキレス腱やふくらはぎにものすごく負担がかかり習得する練習段階で怪我してしまうことが多い。

 

 

ランナーにとって怪我は、悩みのタネの1つです。

 

怪我により思うように走れないと悩んでいるランナーは多いです。

 

最高のパフォーマンスで良い結果を出すためには、


身体のケアや怪我の予防走り方のフォームランニングシューズ選びのどれか1つでも疎かにしてはいけません。

 

 

今回解説した半腱様筋損傷やミッドフット着地走法について理解したうえでドラマを観るとより一層楽しめると思います。